ついたて将棋をはじめよう!

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【1-4】気を付けたい本将棋との違い

ついたて将棋には、本将棋と同じように考えると上手くいかないことがあります。本将棋で有名な矢倉を例にして見てみましょう。

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本将棋では、上図から後手が△8六歩と攻めても失敗に終わるため、このままなら守りが崩されることはありません。しかし、ついたて将棋では後手の△8六歩に気付くことはできないため、そのまま△8七歩成とされてしまいます。

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以下このまま進行すると、▲同金、△同飛成とされて、金を失った上に龍を作られてしまいます。本将棋では一般的な矢倉の形は、ついたて将棋では通用しないのです。

 

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そこで、今度は金と銀の位置を上下入れ替えてみます。この状態から後手が△8六歩、△8七歩成と攻めると…

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以下▲同銀、△同飛成、▲同金と進んで、相手の攻めを防いだ上に飛車銀交換の駒得をすることができました。このように矢倉の金銀の上下を入れ替えた形は「逆矢倉」と呼ばれています。

 

本将棋では歩の前のマスに何枚の利きがあるかが攻防のポイントになりますが、ついたて将棋は歩のあるマスに何枚の利きがあるかがポイントになります。

ですから、最初の例のような矢倉の形はついたて将棋では有力ではありませんが、美濃や中住まいのような形はついたて将棋でも有力です。逆に、本将棋では見られないけれど、ついたて将棋では有力な形というのもありそうですね。

ついたて棋士の中では既に有名な形、まだまだ試行錯誤段階の形など沢山ありますので、後々紹介していきたいと思います。オリジナルの陣形が結果を残せば有名になれるかも!?

 

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