ついたて将棋をはじめよう!

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【1-6】攻めを継続させよう

【1-5】では簡単な攻め始めについて解説しましたが、一旦攻めが成功したあとはどのように立ち回ればいいのでしょうか。一口に攻めると言ってもその手法は様々ですので、この記事ではいくつか攻め方の例を紹介していきます。

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前回の記事で取り上げた、中飛車準速攻から5三の地点の取り合いを制した状況を考えます。 こちらの▲5三角成に対し、相手は馬を取り返してこなかったので、ひとまずこの周辺は先手が占拠しました。ここから攻め進んでいきたいわけですが、どう展開すればいいのでしょうか?

 

まず第一に『相手玉はどこにいるのか』ということが気になります。王手をかけて反則を誘ったり寄せたりすることができれば、当然勝利に近づきます。

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見やすいようにマス目に色をつけてみました。青い部分が、相手玉がいる可能性がありそうな候補です。7三の地点は直前まで桂馬が利いていたので、とりあえず候補から外しています。右を攻めるか左を攻めるかで、だいぶ結果が変わってきそうな状態です。左右にとらわれすぎて、実は正面にいた玉を逃してしまうということにも気をつけたいですね。

ここからの方針の立て方、索敵の効率などは実力が大きく反映されるポイントです。いくつか展開の例を紹介していきます。「▷」ボタンで棋譜を進められます。

 

【 候補1 】▲5二銀打

まずは正面に相手玉がいないかどうかを確認してみた。

正面を確認した後は右を攻めてみることにしました。ただ馬を進めるだけだと、相手に取り返されて馬を丸損する可能性もあるので、銀の利きを利用します。
 

【 候補2 】▲3一銀打

相手の角がいるかもしれない2二の地点を攻めてみた。
銀と角を交換して駒得した上に、盤面の右側の広範囲を少ない手数で索敵できました。成銀を取り返してきた駒は何でしょうか?これは推理する必要がありそうです。
 

【 候補3 】▲7二銀打

▲7一馬と侵入することを狙って、まずは銀を打ってみる。
銀を得した上に王手がかかり、一気にこちらが優勢になりました。ここから相手の王様を逃がさないように、ここからさらに推理をして追い詰めていきたいです。
 
 
このように、ただ闇雲に探すのではなく、どのように探していくのか方針を持って指していくことが大切です。駒の取り合いや王手、反則などが途中で発生したら、相手の駒の配置や相手玉の位置を予想し直して、新たに攻めの方針を立てていきます。

途中で王手がかかった場合、索敵に使った駒が取られてしまうこともあるので、取られてもダメージの大きくない小駒で索敵したり、取られたくない駒は他の駒と連携させる等、一気に形成を逆転されないよう工夫をしながら攻めていくといいでしょう。

 

今回例示した攻め方以外にも有力な手は沢山あります。いろいろ試してみてください。

 

【次記事】相手玉の位置を予測しよう

【前記事】敵陣に攻め込んでみよう